コラム

コラム

2021.12.08

ザガーロの効果と副作用

今回は「ザガーロの効果と副作用」です。「ザガーロカプセル0.5㎎・0.1㎎」は主成分は「デュタステリド」で、2015年9月28日に正式承認されたばかりの新しい薄毛・AGA治療薬です。プロペシア(フィナステリド)と同じ「5α還元酵素阻害薬」に分類され効果(生え際・前頭部・頭頂部)はプロペシアと比較し(違い)強力です。

グラクソ・スミスクライン社の事情により発売が延期されていましたが、2016年5月26日にグラクソ・スミスクライン社よりザガーロが2016年6月13日販売開始の発表がされました。薬価(価格)は自由診療になりますが、都内最安値で処方できるように努力しております。

飲み方・服用方法は1日1回で食事の影響はありません。

インタビューフォームや添付文書では副作用のED、リピドー減退のほかに初期脱毛が起きる可能性、女性は触れないこと、子作り中は服用しないこと、PSAが1/2の数値になりますので注意してください。処方価格・購入費用は薬価がまだ未定で決まっていませんが東京で最安値を目指します。自由診療で保険適応はありません。通販や個人輸入代行の一部では偽物・偽造品が多く混入していることが知られています。ご注意ください。

プロペシアからザガーロの切り替えで、より発毛が期待できます。プロペシアとザガーロの併用は一般的でありませんがミノキシジルと併用するとより効果が高いでしょう。

池袋・上野ユナイテッドクリニックは日本で「ザガーロ」を紹介した最初の医療機関です。

*2015年10月末~11月ごろの発売の予定です。

ザガーロとは ZAGALLO

ザガーロ

*ザガーロの画像

  • 商品名)ザガーロカプセル0.1㎎・同0.5㎎ ZAGALLO
  • 一般名)デュタステリド(デュタステライド)
  • 分類)Ⅰ型、Ⅱ型5α還元酵素阻害薬
  • 販売会社)グラクソ・スミスクライン社(GSK)
  • 外形)ザガーロカプセル0.1mgは淡橙色、同0.5mgは淡紅色で約19.3mmの軟カプセル
  • 承認所得日)2015年9月28日
  • 効能・効果)男性の男性型脱毛症
  • 用法・用量)成人人男性にはデュタステリドとして通常0.1㎎を1日1回経口投与する。なお必要に応じて0.5㎎を1日1回経口投与する。

ザガーロは「デュタステリド」を成分としており、ザガーロの製造販売元であるGSK社がデュタステリドを海外では「アボダート」として、また日本では前立腺肥大の治療薬「アボルブ」として製造販売されており多くの方が服用しています。

デュタステリドは前立腺肥大症や薄毛・AGAの治療のためにすでに世界85カ国で約300万人の方に処方されています。 元は2001年に開発された前立腺肥大症の治療薬です。2001年に「アボルブ」としてアメリカで前立腺肥大症の治療薬として承認されました。その後高い発毛効果があることが分かり、2009年に韓国で薄毛・AGA治療薬として、同年に日本で前立腺肥大症の治療薬として承認されています。 韓国に続き2015年9月28日、日本でも薄毛・AGA治療薬として認可され「ザガーロ」という薬剤名で製造・販売されることになりました。

ザガーロの発売前からすでにAGA専門病院などで「アボルブ」を代用処方していました。池袋・上野ユナイテッドクリニックはデュタステリド製剤での治療実績の豊富なクリニックです。

ザガーロの効果

髪の毛にはヘアサイクルという周期があり、髪の毛の寿命は6年程で休止期、成長期、休止期に分けられます。成長期が最も長く、髪の毛を長く太い毛にします。 AGA(エージーエー)の主な原因物質は男性ホルモンのDHT(ジヒドロテストステロン)です。 AGAで悩む男性も脱毛箇所の頭皮に通常より多くのDHTが確認されています。 DHTはテストステロンが5α-還元酵素によって変換され生成されます。 このDHTが毛乳頭細胞に存在する男性ホルモン受容体と結合すると、成長期にある毛髪に対して退行期及び休止期に移行する信号が出されます。 その結果、退行期の細い毛髪となり毛髪が長く太い毛に成長する前に抜けてしまうので、毛髪が薄く、細く、短い毛になってしまいます。

ザガーロ(デュタステリド)やプロペシア(フィナステリド)は、AGAの原因であるDHTを生成するのに必要不可欠な5α-還元酵素を阻害することでDHTの生成を抑制します。 フィナステリド(プロペシア)はⅡ型5-α還元酵素を阻害しDHTの産生を抑制しヘアサイクルを整えて発毛を促します。 ザガーロ(デュタステリド)はフィナステリドの作用しないⅠ型5-α還元酵素をも阻害する上、Ⅱ型5-α還元酵素もフィナステリドより強力に阻害します。

・ザガーロ毛髪数のベースラインからの変化(24週時)
ザガーロ
・毛髪の太さのベースラインからの変化(24週時)

ザガーロ2

上記はザガーロ0.5㎎・同0.1㎎・フィナステリド(プロペシア)1㎎・プラセボ(偽薬)を24週にわたり比較した第Ⅱ/Ⅲ相国際共同試験の結果です。この試験は20~50歳の男性型脱毛症患者917例を対象に1日1回を24週間にわたり投与し、ザガーロのプラセボに対する優越性を検証するとともに、用量反応性を検討しています。またザガーロのフィナステリドに対する非劣性および優越性を検証しています。

この試験の主要評価項目は「発毛」で直径30μm以上の非軟毛を対象として、投与24週時の毛髪数のベースラインからの変化量を評価しています。

発毛の評価方法は治験医療機関がマクロ撮影法で撮影した写真を用いて、中央測定機関が標的面積(直径2.54㎝=500円玉大)の円内における毛髪数を評価しています。マクロ撮影法ではまずベースライン時に頭頂部の脱毛部位の毛髪をバリカンで刈上げ、長さが1㎜になるようにハサミで整え、その後ガラス板を被験者の頭皮に密着させて撮影しています。

投与24週時の毛髪数のベースラインからの変化量は、プラセボ群で-4.9本、フィナステリド1㎎(プロペシア)群で56.5本、ザガーロ0.5㎎群で63本、ザガーロ0.5㎎群で89.6本であり、ザガーロ0.1㎎群・0.5㎎群共に投与24週後において、プラセボ群と比べ有意に毛髪数を増加させて(p<0.001)おり、ザガーロ0.1㎎・0.5㎎群ともに発毛効果があることが分かります。また24週時におけるザガーロ0.5㎎群とフィナステリド1㎎群を比べても有意差(p<0.003)が見られており、フィナステリド1㎎よりも発毛数を増加することが証明されています。

以上の事からザガーロ0.5㎎群はプロペシア1㎎などフィナステリド製剤より強力に発毛を促します。 海外の臨床試験でザガーロ0.5mgとフィナステリド5mg(プロペシア1mgの5倍量)を半年間服用した場合、ザガーロを服用したグループの発毛量が約30%高かったことが知られていますが、今回のデータではザガーロ0.5㎎群とフィナステリド1㎎群ではザガーロ0.5㎎群の発毛効果が58%高いことが示されています。ザガーロ0.2㎎群とフィナステリド1㎎群はややザガーロ0.1㎎群が発毛効果が高い程度でほぼ同等といった感じでしょうか。

これらの事から「ザガーロ0.5㎎はフィナステリド1㎎やザガーロ0.1㎎と比べ発毛本数が多い、ザガーロ0.5㎎・0.1㎎は有意に発毛効果がある」ということが科学的に証明されました。

ザガーロの飲み方・服用方法

通常、成人にはザガーロ1回0.1mgを1日1回経口投与します。0.5㎎カプセルの発毛効果が高いため当院では0.5㎎カプセルの服用をお勧めいたします。

食事の影響は受けませんので飲み忘れのないよう時間を決めて服用してください。 飲み忘れをすると薬剤の予想される効果が得られない場合がございます。

ザガーロの副作用

副作用の主なものは調査症例557例(日本人120例)中95例(17.1%)で、勃起不全24例(4.3%)、リビドー減退22例(3.9%)、精液量減少7例(1.3%)でした。日本人120例中、臨床検査値異常を含む副作用が報告された例は14例(11.7%)でその主なものはリピドー減退7例(5.8%)、ED・勃起不全6例(5%)、射精障害2例(1.7%)です。国内長期投与試験では120例中20例(16.7%)に臨床検査値異常を含む副作用の主なものは勃起不全13例(10.8%)、リピドー減退10例(8.3%)、射精障害5例(4.2%)です。

プロペシア(フィナステリド)の副作用は4%前後であることが知られていますのでプロペシア1㎎より副作用が多く見られていますが前立腺肥大の薬としてみると副作用は決して多くはありません。作用機序が似ており、プロペシアより強力に5α-還元酵素を阻害するため副作用の症状はプロペシアと同様で頻度はザガーロの方が多めです。

また添付文書上には記載されていませんが射精障害は「精液量減少」です。勃起不全・ED等は当院で対応可能です。

その他の副作用 ?1%以上 1%未満 ?頻度不明1)
?過敏症 ?発疹 ?蕁麻疹、アレルギー反応、掻痒症、限局性浮腫、血管浮腫
?精神神経系 ?頭痛・抑うつ気分 ?浮動性めまい、味覚障害
?生殖系および乳房障害 ?性機能不全(リピドー減退、勃起不全ED、射精障害)2) ?乳房障害(女性化乳房、乳房痛、女房不快感) ?精巣痛、精巣腫脹
?皮膚 ?脱毛症(主に体毛脱落)、多毛症
?消化器 ?腹部不快感
?その他 ?肝機能異常、倦怠感、血中クレアチンキナーゼ増加

*1 自発報告又は海外のみで認められている副作用については頻度不明とした。 *2 投与中止後も持続したとの報告がある。

ザガーロを過量服用した場合

健康成人男性にデュタステリドを最大40㎎1日1回7日間投与した臨床試験では重大な副作用の事象は報告されていません。また前立腺肥大症患者にデュタステリド5㎎を1日1回6か月間投与した臨床試験で認められた副作用はデュタステリド0.5㎎投与時に認められたものと同様でした。

ザガーロの注意点

初期脱毛という治療初期に一時的な脱毛が見られる時期があります。

ザガーロなどデュタステリド製剤は前立腺がんの腫瘍マーカーPSAの数値を1/2に変化させますので健康診断やかかりつけ医にザガーロを服用していることを必ず伝えましょう。2倍すると本来のPSA値と同等です。またザガーロを中断し6か月以内でPSAは元の数値に戻ります。

ザガーロを脱カプセルしないようにしてください。ザガーロはカプセル化されていますので、そのまま女性が触れても経皮吸収されませんが、成分であるデュタステリドに触れてしまうと胎児の生殖器官の正常発育の影響を及ぼす恐れがあるため閉経前女性はザガーロに触れないようにしてください。

PAGE TOP
タップで電話発信します
06-6630-6262
[月~土] 11:00~20:00 [日・祝] 10:00~17:00
(休診 15:00~15:30)
アクセスのご案内 診療の流れ 求人情報
ユナイテッドクリニック公式サイト
札幌ユナイテッドクリニック公式サイト
仙台ユナイテッドクリニック公式サイト
新宿南口ユナイテッドクリニック公式サイト
池袋ユナイトクリニック公式サイト
上野ユナイテッドクリニック公式サイト
新橋ユナイテッドクリニック公式サイト
ユナイテッドクリニック東京駅前院公式サイト
横浜ユナイトクリニック公式サイト
大宮ユナイテッドクリニック公式サイト
名古屋ユナイテッドクリニック公式サイト
栄ユナイテッドクリニック公式サイト
金沢ユニットクリニック公式サイト
ギガクリニック梅田院
ギガクリニックなんば院
天王寺ユナイテッドクリニック公式サイト
京都市場烏丸ユナイテッドクリニック公式サイト
岡山ユナイテッドクリニック公式サイト
広島ユナイテッドクリニック公式サイト
博多ユナイテッドクリニック公式サイト