レビトラ（バルデナフィル）
レビトラは、バイエル薬品から発売された世界で2番目のED（勃起不全）治療薬で、日本国内では2004年に認可を受けました。バイアグラと比べ即効性があり、食事の影響を受けにくいのが特徴です。また、ED治療薬（PDE-5阻害薬）には早漏症治療薬（プリリジー：ダポキセチン）ほどではありませんが、早漏症を改善する効果があることが知られています。なかでもレビトラはバイアグラ、シアリスなど他のED治療薬と比べて早漏症改善効果が高いとの報告もあり、EDと早漏症両方でお悩みの方には第一選択となります。
レビトラ20mgの勃起改善効果
レビトラ10mgの勃起改善効果はバイアグラ50mgに相当し、レビトラ20mgの勃起改善効果はバイアグラ100mgに相当します。レビトラ20mgはED治療薬の中でもっとも勃起改善効果が高い薬剤です。バイアグラは効果発現までの時間が30分～1時間とやや長く、食事の影響を受けやすいという大きな弱点があります。それに対してレビトラは薬の吸収が早いため、10～30分程度で効果が発現し、その作用の持続時間は10mgで5時間、20mgで8時間程度と言われています。ただし勃起改善作用のピークは1時間前後で、その後除々に効果は減弱していきます。
レビトラ服用のタイミング
薬には半減期があります。半減期とは、薬の全体量が半分になるまでの時間を指します。半減期が短い＝薬の効き目が短い、と理解して下さい。レビトラの半減期は10mgで3～4時間、20mgで5～6時間です。半減期内であればしっかりした薬剤の効果が期待できますので、レビトラの効果を最大限に引き出すには服用のタイミングが重要です。バイアグラほどではありませんが、レビトラも残念ながら食事の影響を受ける薬剤です。空腹時に服用して空腹のまま性行為に臨んでいただくのが一番確実です。
食後にレビトラを服用する場合には食後1～2時間は空けていただき、食事の内容にも注意が必要です。バイアグラと同様に脂っこい食事との相性が悪いので、焼肉などの脂肪分の多い食事は控えて、食事の量も腹6～7分程度に抑えて下さい。
食前にレビトラを服用する場合は食事の内容はもちろん、性行為までの時間も計算して服用しましょう。前述の通り、薬には半減期があります。レビトラ10mgの半減期は3～4時間ですので、ゆっくり食事をしてそれから性行為に臨むとなると効果が減弱してしまっている可能性があります。レビトラ20mgの半減期は5～6時間ですので、食事をゆっくり楽しんでから性行為に及ぶ場合はレビトラ10mgよりも20mgを服用するほうがよいでしょう。それ以上の持続時間をご希望の場合はシアリスを選択して下さい。シアリスの半減期は10mg、20mgともに11時間半～17時間です。
レビトラと飲酒
食事の際、お酒を飲む場合はその量にも注意が必要です。適度な飲酒は中枢神経系の働きを抑制し、緊張を和らげるリラックス効果がありますのでED症状に対しては有利に働きますが、過度な飲酒は勃起中枢の働きを抑制するのでED症状を悪化させます。
適量とされる1日の飲酒量を以下に記します。
- ビール：中瓶1本（500ml)
- 日本酒：1合（180ml)
- 焼酎：0.5合（90ml)
- ウイスキー：ダブル1杯（60ml)
- ワイン：2杯（240ml)
また、過度な飲酒はレビトラの効果を減弱させます。アルコールには全身の血管拡張作用がありますので、飲酒量が増えると陰茎の血流が相対的に不十分となり、薬の効果が最大限に引き出せない可能性があります。また、ED治療薬を服用して過度な飲酒をした場合、お互いの血管拡張作用が相乗効果をもたらし、起立性低血圧による立ちくらみ等の副作用を生じることがあります。これはバイアグラ、シアリスも同様です。バイエル社の患者様向け資料には、レビトラはアルコールを過剰に摂取することでその効果が減弱する可能性がある旨、記載されていますので注意が必要です。
