コラム

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2021.12.08

EDと腎臓病

一見するとこの2つは関係がないように見えますが、実はこの2つは大きく関係してきます。腎不全により腎臓の機能が低下すると薬剤の排出量が変わってくるため、量の調整などが必要になってきます。今回はEDと腎臓病の関係性について説明させていただきます。

ED(勃起不全)とは

EDとは、そもそもどういった病気なのか。EDとは勃起不全のことで、様々な原因はありますが十分な勃起が得られない又は勃起が維持できないため十分な性交渉ができない状態をED症状としています。勃起はして挿入することが出来ても、最後まで行う事が出来ないことや、勃起しにくかったり、硬さが不十分に感じたり、維持が出来ない、中折れ、こういった症状が3カ月以上続く場合にEDと診断されます。日本のED患者数は1800万以上と言われ、これは3人に1人という計算です。つまりEDは消して珍しい事ではないのです。また、EDは今回取り上げている腎臓病と勃起障害については、現在その関連性がはっきり解明されたわけではないのですが統計として慢性腎不全の約4割に勃起力が弱くなるというデータもあるほどです。そして、原因になっている理由によって治療法なども変わってきます。

腎臓病とは

次に腎臓病のお話をさせていただきます。腎臓病とは、腎臓の働きが悪くなる病気です。腎臓の働きとしては、体内の水分調節や、老廃物や毒素の除去、身体の環境を一定に保つという大切な役割を担っています。そのため腎臓に問題が起きると身体中に様々な悪影響が出てきます。腎臓の機能は一度失われると、回復する事が非常に難しく慢性腎不全となるケースが多いとされています。慢性腎不全とは、腎形態異常、血尿などの尿異常、腎機能が約60%未満までに低下した状態が3ヶ月以上続いた状態の事を指します。急性の腎機能障害の場合などはは例外になりますが、一度腎臓病になると慢性腎不全となるケースは非常に多いのです。

腎臓の機能が低下し、腎不全が進行すると、体内に尿毒素や余分な水分が蓄積してしまい、尿毒症の症状が出てきます。そうなると腎臓の老廃物の処理が追い付かなくなってしまい、腎臓移植や、腎代替療法、血液透析や腹膜透析といった透析治療などが必要になります。透析治療をしている方には処方出来ないED治療薬もありますので、そういった情報は必ず医師にお伝えするようにお願いします。腎臓病も早い段階で治療開始すれば、進行を遅らせたり、腎臓機能低下を防いだりする事が出来るようになりました。透析治療も進化し続け、以前と比べると透析に入る前の生活とそれほど大きな隔たりというものがなく透析生活を過ごす事が可能な治療の選択肢も増えてたので、医療技術は確実に進化しています。

ED と腎臓病の関係性

この2つがどのように絡んでくるかですが、テストステロン(男性ホルモン)が絡んでいると言われています。慢性腎不全の方は、テストステロンの分泌率が低下するとことがデータから確認ができたそうです。テストステロンは男らしい骨や筋肉をつくりだし、やる気、闘争心等の元にもなります。テストステロンは主に精巣で生産されますが、一部は腎臓にある副腎という場所で作られるので腎不全になると分泌が低下してしまうのです。慢性腎臓病の70%以上の方にED症状が現れ、60歳ではなんと90%以上の方にED症状が表れているという統計もあるほどこの2つは深く関係しているのです。

また、慢性腎障害では自律神経もに影響があるため神経伝達がうまくいかないことでED症状になってしまう可能性もあり、動静脈の血行障害も発生するため勃起に必要な血流が確保できなくなってます。腎臓病が原因で起こるEDは、器質性のEDに分類されます。糖尿病や慢性糸球体腎炎、IgA腎症などが悪化し、慢性腎障が進行し、慢性腎不全、末期腎不全となり、人工透析が必要になってしまいます。末期腎不全になるまでほとんどの人は自覚症状がなく病状が進行してしまう方が非常に多いです。人工透析を受けるほど進行してしまいますと、神経障害、血管障害、ホルモンバランス障害などが発生し、これらが原因でEDが発症してしまうと考えられています。

腎不全の治療法

腎不全の場合の治療法は、基本的には進行を遅らせ予防をするのが目的となります。慢性腎障害ですと可逆性のですが慢性腎不全の場合ですと進行性なので、透析治療への移行を遅らせるための治療になります。個人差や進行度合いで変わってきますが、病状が良くなることはあまりありません。治療法に関してですが大きく分けると三つに分かれます。

食事療法

低タンパク、高カロリーへの食事に切り替えます。高タンパクのものですと腎臓への負担が大きくなってしまうので、なるべく負担が少なくなるようにします。高カロリーなのは腎臓の働きを助け、エネルギー不足になるのを防ぐためです。更に、そこから塩分、水分、カリウムなどの摂取量も調整していく場合もございます。特に高血圧の方は塩分は注意が必要です。カリウム制限は血液中のカリウム濃度が高くなる高カリウム血症のリスクが高まります。カリウムは生野菜、果物、芋類、豆類などに多く含まれているので、生野菜はゆでて食べるなどの工夫が必要となります。

薬剤療法

腎不全の状態によって薬剤が変わってきます。腎不全の原因を治療する場合は抗腎皮質ステロイド剤や免疫抑制剤。腎機能を保護する場合はレニンアンジオテンシン系阻害薬。危険因子をコントロールするものは高圧治療剤(降圧剤)、脂質異常症治療薬(アトルバスタチン)、高尿酸血症治療薬(アロプリノールやプロベネシド)。腎臓の働きを補佐するものですとエリスロポエチン製剤、カリウム吸着剤、重炭酸ナトリウム(炭酸水素ナトリウム)と様々な薬剤が存在しています。

薬物療法、食事療法はあくまでも進行を遅らせることが目的なのです。病状が悪化してしまうと人工透析治療や最悪の場合腎移植などを行う事になります。

腎不全の方へのED治療

腎機能障害(CKD)や慢性腎不全の方でも主治医の許可を得ていた場合、バイアグラ(シルデナフィル)・レビトラ(バルデナフィル)・シアリス(タダラフィル)などすべてのED治療薬を服用することができますが、人工透析中の方ではレビトラを服用することができません。またシアリスは急な血圧低下を起こすことがあり、注意が必要です。その他のED治療薬も服用の際の用量などを調整して頂く場合もございますので、個人的に判断をせずに専門のクリニックや病院で必ず診察うけ、薬剤を処方してもらってください。問診を受ける際には必ず透析をされている方や薬剤を服用している方はお医者様にお伝えしてください。

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