今回は早漏治療薬のプリリジー（ダポキセチン）と「従来の早漏治療薬」パキシルについてです。
プリリジーは唯一早漏で適応をもつダポキセチンを主成分とする早漏治療薬で3～4倍の射精時間の延長効果とパートナーの満足度が2倍になることが知られています。世界で60カ国以上で処方されていますが重篤な副作用の報告も無く比較的安全に服用できる薬剤です。ユナイテッドクリニックでは60mg錠を処方していますが処方価格・購入費用ともに安価で提供しています。最近プリリジージェネリックのエバーラストの偽物・偽造品が横行しているようですので通販・個人輸入代行で入手する際はご注意ください。
プリリジー30mg錠の画像
パキシル（パロキセチン）とは
プリリジー（ダポキセチン）以外のパキシルなど他のSSRIも射精を遅らせることが知られています。
パキシルはグラクソ・スミスクライン社が開発した選択的セロトニン再取り込み阻害薬（SSRI）です。主成分はパロキセチンで適応症はうつ病・うつ状態、パニック障害、社会性不安障害です。早漏症の適応はなくすでにジェネリックが販売されています。しかし、射精障害の副作用があるため早漏症治療薬として適応外使用されています。パキシル20mg服用での早漏症治療効果の海外データでは治療開始前IELTが平均24秒だった被験者が4週間の性交5時間前パキシル20mg服用で34秒～90秒に改善したことが報告されています。
また、同様の服用方法での早漏症改善率は10〜30%と報告されています。
治療前のIELTや服用期間等の条件が違うため単純なデータの比較は難しいですが、プリリジーの方がIELT延長効果及び早漏 症改善率ともにパキシルと比べて高いのは間違いないところであります。このデータの結果からパキシルはIELT及び早漏症改善率ともプリリジー程の効果は認められません。
※パロキセチン10mg錠「トーワ」の画像
プリリジーとパキシルの併用は出来ません。
このパキシルとプリリジー（ダポキセチン）を併用したらもっとIELTが延長するのではないか。時々そういった質問があり、そうお考えの方がいらっしゃるかもしれませんがパキシルとプリリジー（ダポキセチン）の併用はできません。プリリジー（ダポキセチン）はセロトニン作動性を持つ薬剤と併用できません。パキシルはプリリジー（ダポキセチン）と同じSSRIに分類されておりセロトニン作動性を持つ薬剤のため併用はできません。ご注意ください。SSRI、SNRI、３環系抗うつ薬、その他の医薬品でセロトニン作動性をもつもの（例：Lトリプトファン、トリプタン、トラマドール、リネゾリド、リチウム、セイヨウオトギリソウ）を使用中の方やその薬剤を中断後１４日以内も禁忌となります。プリリジーを内服した場合、これらの医薬品は７日間の休薬をしなければなりません。プリリジー（ダポキセチン）服用で思ったような効果が得られなかった方が服用してみると良いかもしれません。
日本ではプリリジーの許可を得た医療機関のみが取り扱いをしています。
プリリジーは国内で未承認ですが、厚生労働省は早漏専門クリニックの一部にプリリジー（ダポキセチン）の処方を許可しています。プリリジーの処方をしていないクリニックは厚生労働省から許可を取っていません。
また早漏治療のためのユリーフ（シロドシン）・トラマール（トラマドール）服用による副作用の相談が非常に多くあります。ご注意ください。（ユリーフは安全性関連Q1、Q2を参照してください）
