プロスカルピン
今回紹介する薬剤はプロスカルピン(Proscalpin)です。名前からは何の効果を発揮する薬剤なのか分かりにくいですが、AGA治療薬として誰もが知るプロペシアのジェネリック医薬品です。このプロスカルピンを通してAGA治療、薄毛対策について考えていきましょう。
プロスカルピンとは?
プロスカルピン=プロペシア
プロスカルピンはインドの製薬メーカーであるフォーチュンヘルスケア社が製造販売を行っているAGA治療薬です。有効成分は薄毛治療効果のあるフィナステリドが使われています。フィナステリドはAGAの発症要因であるヘアサイクルを正常化させることで薄毛を抑止します。新薬であるプロペシアに比べてプロスカルピンは後発医薬品ということもあり低価格で購入することが出来ます。しかし、低価格であるにも関わらず、有効成分が同じなので効果に差が生じることはありません。
- 価格:プロスカルピン≪プロペシア
- 効果:プロスカルピン=プロペシア
プロスカルピンの効果効能など
主な効果は脱毛抑止
プロスカルピンの有効成分はフィナステリドなので、効果効能はフィナステリドと同様です。5α還元酵素阻害薬に分類される薬剤で、テストステロンが5α還元酵素と結合してDHT(ジヒドロテストステロン)に変換されることを阻害します。元々は前立腺肥大症を治療する医薬品でしたが、5α還元酵素が男性の頭皮にも分布することが分かりAGA治療薬として使用されるようになりました。ここで重要なのはプロスカルピンには脱毛を抑止する効果はありますが、髪の毛を生やす効果はありません。
プロスカルピンの副作用
プロスカルピンの副作用は当然ながらプロペシアと同様です。プロスカルピンの副作用として報告されているものは、性欲減退、精子の減少、ED(勃起不全)が挙げられます。これらの性機能障害は発生率10%未満とかなり低い確率になります。性欲減退や精子の減少であれば、マカや亜鉛、DHEAといったサプリメントを飲むことで解消できます。EDは当院でもお馴染みのバイアグラなどで対処が可能です。もし、プロスカルピンを服用していて夜の元気が出なくなったと感じる方は、ぜひ当院に相談をしてください。
プロスカルピンの飲み方
プロスカルピンは吸収の際に食事の影響を受けないので食前食後のどちらでも構いません。水またはぬるま湯で服用することをお勧めします。しかし、髪の毛の影響を考えると糖分の入ったジュースやコーラ、カフェインが多いコーヒー、紅茶で飲むことは避けましょう。薬剤の成分は肝臓で代謝されて全身に巡ります。しかし、肝臓はアルコールの分解も行いますので晩酌後に薬剤を服用すると効果が減弱することがあるので、プロスカルピンは起床後に服用すると良いでしょう。
AGAの原因
AGAは治療の出来る病気です。それと同時に知っておかなくてはならないのは「進行性の病気」ということです。これが意味するのは自然に回復する事は無く、放置すると全て髪の毛が抜けてしまう可能性があります。AGAは男性ホルモンであるテストステロンが5α還元酵素と結合してDHT(ジヒドロテストステロン)に変換されることで発生します。5α還元酵素は前頭部から頭頂部にかけて分布しており、DHTに変換されるとヘアサイクル(毛周期)の成長期が通常4年~6年あるものが、半年~1年まで短縮してしまいます。
AGAは男性ホルモンがDHTに変換されることで発症します。その為、女性では発症しません。プロスカルピンに女性が触れることは禁忌事項になっています。錠剤自体はフィルムコーティングがされているので直接触れても問題は有りませんが、錠剤を粉砕して粉状にして触れたり服用することは大変危険です。保存に関しても通常通り扱っていれば何ら問題のないお薬ですが、奥さんがいる方は一言伝えてください。