時折、ED薬は体によくないという先入観でED治療の機会を逸してしまっている方がいらっしゃいます。ED治療薬は正しく服用することで楽しくセックスを楽しむことができます。このコラムでED治療薬に関しての正しい知識を習得してください。
ED治療薬とは？
血管を拡張作用
そもそもですが、ED治療薬は男性の勃起不全を治療する効果を持つお薬のことです。バイアグラと言えばわかるかと思います。ED治療薬にはいくつか種類があり、バイアグラ、レビトラ、シアリスがメジャーです。これらの3種類は日本で承認されている薬剤で他にステンドラやザイデナがあります。それ以外は主成分が同じで開発元と違う製薬会社が製造したジェネリック薬になります。バイアグラとシアリスはアメリカで開発され、レビトラはドイツ、スペドラは日本、ザイデナは韓国で開発がされています。スペドラは日本の田辺三菱製薬が開発をしたものの販売権利諸々をアメリカの製薬会社に移譲してしまいました。何れもホスホジエステラーゼ5阻害薬に分類される薬剤で作用機序は全て同一で、血管を拡張することで勃起力を助ける薬剤です。
なぜED治療薬が危険と思われたのか
心臓病の薬と併用したから
バイアグラは1998年にアメリカで発売されました。その翌年に日本でも厚生労働省から正式認可が下りました。これには理由があり、バイアグラを日本に個人輸入で購入した男性が心臓発作を起こしたことに起因していると言われています。この心臓発作は通常であればバイアグラでは発生しませんが、硝酸剤（狭心症治療薬）を服用中の場合のみ発作を起こしてしまうことがあります。これはバイアグラを始めとするED治療薬は血管を拡張する作用があり、硝酸剤も同様に血管を拡張します。これらの効果が重なって急激に血圧が低下してしまい心臓発作を起こしてしまう結果に繋がります。もともとバイアグラは心臓病の薬として開発されていたので、バイアグラと心臓病の薬である硝酸剤を併用すると致命的な状態に陥る事は容易に想像出来るでしょう。
個人輸入による粗悪品の混入
ED治療を行っているクリニックでも注意喚起を促している様に、個人輸入でED治療薬を購入すると約6割の確率で偽造品が紛れ込むことが分かっています。これは海外の製薬会社に問題があるわけではなく、個人輸入代行業者と仲介業者の間で粗悪品を掴まされるなどが問題となるようです。海外製のジェネリック自体は全く問題はなく海外では一般的に流通しています。特にインドのジェネリック医薬品は国を挙げて製造を行っており、周辺国やヨーロッパ諸国、アメリカ、カナダでも広く流通しています。また、「国境なき医師団」にもジェネリック医薬品を提供していて紛争やテロによって難民化した人々の治療にあてられています。
クリニックの注意喚起の誤認
今や個人商店ですらインターネットでサイトを開設して集客努力を行うのは最早常識といえる時代です。スマホだけでもサイトを開設できますし、インターネットにアクセス出来ないスマホはありません。しかし、情報が氾濫しすぎてどれが正しい情報なのかを判断する事が難しくなってしまっている事も事実です。特にED治療薬に関しては事実誤認が激しいのが現実です。多くのクリニックで「海外製のジェネリックは粗悪品」と注意喚起を促していますが、海外では多くの男性がEDのジェネリック医薬品の恩恵を受けています。インドはジェネリック医薬品メーカーが多く存在しており、2024年には中国を抜き人口数が最多になると予想されています。これはED治療薬が多く出回っている事も関係しているのかもしれません。
先に述べた通り、個人輸入による粗悪品の混入は問題ではありますが、それと海外製のジェネリックを粗悪品として混同されていることが問題です。個人輸入に関しては海外のメーカーと直接取引をすることが出来れば問題なく薬剤を購入することが出来ます。しかし、その為には十分な英語力が必要となります。
安全にED治療薬を試すには？
医師に相談が第一
EDとそれを治療するためには一番最初に相談する相手は誰が適しているでしょうか？友人でしょうか？インターネットの掲示板でしょうか？風俗嬢でしょうか？雑誌でしょうか？答えは医者です。風邪をひいたら内科に行きます。髪が伸びたら理髪店か美容室に行きます。それと同じで夜の元気が無いと感じたらED専門のクリニックに来て下さい。先ずはインターネットで調べることも重要ですが、友人やネットの掲示板で質問をしても医者でない限り正しい事はわかりません。以前は泌尿器科で受診をする場合が多かったのですが、最近はED専門外来を設けるクリニックが多いので、EDの疑いを感じたらすぐにいらしてください。
ED治療薬に関するまとめ
・ED治療薬は血管を広げる薬
・心臓病の薬と併用は危険
・個人輸入は半分以上が偽物
・海外製＝粗悪品は嘘
・EDになったらお医者さんに相談
